住宅ローンを組むとき、「固定金利と変動金利、どちらがお得?」と迷う方はとても多いです。
2026年は、日本銀行の利上げが続き、住宅ローン金利が固定・変動ともに大きく上がっています。金利タイプの選択は、これまで以上に重要になっています。
この記事では、固定金利と変動金利の仕組みとメリット・デメリットを整理し、どんな方にどちらが向いているかを、具体的な数字を交えて解説します。
固定金利と変動金利の基本的な仕組み
住宅ローンの金利タイプは、大きく「固定金利型」「変動金利型」「固定期間選択型」の3種類です。
固定金利型
借入時の金利が、返済期間中ずっと変わらないタイプです。返済額が最後まで一定のため、家計の計画を立てやすくなります。
代表的な商品は「フラット35」です。2026年10月の返済期間21〜35年の最低金利は3.83%で、現行制度になってからの最高を更新しました。
変動金利型
市場金利にあわせて、通常は半年ごとに金利が見直されるタイプです。固定金利より低めに設定されるのが一般的です。
2026年10月時点の大手銀行の最優遇金利は、年1.2〜2.2%程度です。金利上昇局面では、返済額が増えるリスクがあります。
固定期間選択型
最初の3年・5年・10年などの期間だけ固定金利が適用され、その後は変動か固定かを選び直すタイプです。両者の中間的な位置づけです。
固定金利のメリット・デメリット
最大のメリットは返済額の安定性です。借入時に毎月の返済額が確定するため、将来の家計設計が立てやすくなります。
たとえば3,000万円を35年・金利3.8%で借りると、毎月の返済額は約12万9,000円で固定されます。
今後さらに金利が上がっても返済額は増えないため、金利上昇のリスクを避けたい方には安心感のある選択肢です。
一方で、変動金利より金利が高く、金利が下がる局面では割高になります。繰り上げ返済や借り換えの際に手数料がかかる場合もあります。
- メリット:毎月の返済額が一定で家計管理しやすい
- メリット:金利上昇のリスクを避けられる
- デメリット:変動金利より金利水準が高い
- デメリット:金利が下がる局面では割高になりうる
変動金利のメリット・デメリット
最大のメリットは金利の低さです。3,000万円を35年・金利1.2%で借りると、毎月の返済額は約8万7,500円です。
固定金利3.8%の場合と比べると、月約4万円、年間約50万円の差になります。
デメリットは金利上昇リスクです。日本銀行は2024年3月にマイナス金利政策を解除したあと利上げを重ね、2026年9月には政策金利を1.25%に引き上げました。変動金利もこれに連動して上がっています。
- メリット:借入時の金利が低く、返済額を抑えられる
- メリット:繰り上げ返済の手数料が固定より低いことが多い
- デメリット:金利上昇のリスクを自分で負う
- デメリット:将来の返済額が読みにくい
2026年の金利動向と選び方のポイント
2026年は利上げが続き、10年固定の最優遇金利も大手銀行で3%台後半〜4%程度まで上がっています。
今後の金利がどこまで上がるかは、専門家の間でも見方が分かれています。「どちらが得か」より「金利が上がっても返し続けられるか」で考えることが大切です。
| チェック項目 | 固定金利向き | 変動金利向き |
|---|---|---|
| 収入の安定性 | 安定しているが余裕が少ない | 安定していて余裕もある |
| 金利上昇への耐性 | 低い(リスクを負いたくない) | 高い(上がっても対応できる) |
| 返済期間 | 長期(25〜35年) | 短〜中期(〜20年程度) |
| 繰り上げ返済の予定 | あまりない | 積極的に行う予定 |
| 優先したいこと | 上昇リスクを避けたい | 当面の返済額を抑えたい |
借入額の一部を固定、残りを変動で借りる「ミックスローン」という方法もあります。たとえば3,000万円のうち1,500万円ずつを固定と変動にして、リスクを分散させます。
金利タイプ別の返済額シミュレーション
借入額3,000万円・返済期間35年・元利均等返済の場合の試算です(2026年10月の金利水準を参考にした概算)。
| 金利タイプ | 適用金利(目安) | 月返済額(目安) | 総返済額(目安) |
|---|---|---|---|
| 変動金利 | 1.2% | 約87,500円 | 約3,675万円(金利が変わらない場合) |
| 固定期間選択型(10年) | 当初3.5% | 約124,000円 | 11年目以降の金利次第 |
| 固定金利(フラット35) | 3.8% | 約129,300円 | 約5,430万円 |
金利が変わらないと仮定すれば、変動とフラット35の総返済額の差は約1,750万円です。
ただし、変動金利はこの1〜2年で大きく上がっており、今後も上がれば差は縮まり、逆転することもあります。
金利以外に比べたい「諸費用」
金利だけでなく、保証料・事務手数料・団体信用生命保険(団信)の内容も含めたトータルコストで比べることが大切です。
金利が低くても手数料が高ければ、結果的に割高になることがあります。
行政書士からひとこと
住宅ローンの契約書には、期限の利益喪失条項、繰り上げ返済の手数料、保証会社との関係など、見落としやすいポイントが多くあります。
特に連帯債務や連帯保証の条項は、離婚や相続が絡むと大きな問題になることがあります。契約前に必ず内容を確認し、不安な点は専門家に相談しましょう。
まとめ
固定金利と変動金利、どちらが正解かは一概にいえません。ポイントをおさらいします。
- 固定金利:返済額が一定で安心だが、金利は高め
- 変動金利:当面の返済額は抑えられるが、上昇リスクを自分で負う
- 2026年は利上げが続いており、金利が上がっても返せるかを軸に選ぶ
迷うときは、ファイナンシャルプランナーや金融機関の担当者に相談し、複数の金融機関を比べて、ライフプランに合ったローンを選びましょう。
金利は毎月変わるため、最新の金利は各金融機関の公式サイトで確認してください。
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